日本人にとってメイフラワー・コンパクトという語は、あまり意味がありません。
しかし、アメリカの、特に感謝祭に関しては、この語はとても重要な語です。
このコンパクトとは、契約の意味で、新大陸に向かうメイフラワー号の船上で
移民が交わした契約です。
コンパクトには、いろんな意味があり、コンパクト・カーなら小型の
意味になります。
また、女性がお化粧に使うコンパクトなら、おしろい入れです。
もちろん、凝縮するの意味もあります。
感謝祭はアメリカの独立後、最初に指定された４つの国家的祝日の１つです。
１６２１年のプリマス植民地での出来事から１００年以上後に国家的祝日に
なったのか、その理由は良くわかりません。
ただ、初代大統領のジョージ・ワシントンは、この日を重要視していた
ことは確かです。
アメリカ入植当時の状況は、入植者にとっても、近隣の原住民にとっても、
あまり穏やかな空間ではありませんでした。
ですから、現在言われているように、原住民と手を取り合って喜ぶ、
というような状況ではありません。
アメリカの独立宣言の署名者たちが、１５０年以上後に、なぜこの出来事を
重要視したのか、不思議だと思いませんか。
一つの説では、メイフラワー号上で契約を結んだ移住者は、すべての収穫を
共同保有することに同意したというものです。
これはいわば私有を禁ずる社会主義のようなものです。
結果的に、労働意欲が高まらず、その冬には悲惨な結果が起こりました。
翌年には、これを反省して収穫は個人が保有し、その一部を割合に応じて
拠出するように改革されました。
そうすると、自由な経済活動が可能になり、大きな収穫が実現した
ということです。
ワシントン大統領達にとっては、この感謝祭の教訓は、自由主義をたたえる
重要な記念日だったのでしょう。
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